本日、「秘密情報の保護ハンドブック~企業価値向上に向けて~」が公表されました。
営業秘密として法的保護を受けられる水準を越え、秘密情報の漏えいを未然に防止するための様々な対策を「秘密情報の保護ハンドブック~企業価値向上に向けて~」として策定したとのことです。
不正競争防止法など法律面だけでなく、企業内の実務面についても、詳細に記載されています。
http://www.meti.go.jp/press/2015/02/20160208003/20160208003.html
本ハンドブックでは、経営者をはじめ、企業の方々が秘密情報の管理を行う際の参考となるよう、秘密情報を決定する際の考え方、具体的な漏えい防止対策、取引先などの秘密情報の侵害防止策、万が一情報の漏えいが起こってしまった時の対応方法等を紹介しています。
本ハンドブックで示す考え方や具体例を、各企業の状況に応じ選択いただき、ムリ・ムダ・ムラのない秘密情報の保護に取り組んでいただくことを期待しています。
【本ハンドブックで紹介している主な内容】
<自社の秘密情報の漏えい対策>
- 保有する情報をどのように洗い出し、その情報をどのように評価するのか
- 秘密として保持する情報と、そうでない情報を分ける際の考え方
- 情報漏えい対策は、闇雲に実施するのでは非効率。犯罪学を参考に誰を対象とし、どういったことを目的とするかに整理して対策を紹介
(5つの「対策の目的」)
①秘密情報に「近寄りにくくする」 …アクセス権の限定、施錠管理
②秘密情報の「持出しを困難にする」 …私物USBメモリ等の利用禁止
③漏えいが「見つかりやすい環境づくり」 …レイアウトの工夫、防犯カメラの設置
④「秘密情報と思わなかったという事態を避ける」 …マル秘表示、ルール周知
⑤社員の「やる気を高める」 …ワークライフバランス、社内コミュニケーション
<他社から意図せず訴えられないために>
- 保有する情報は、自社の独自情報と立証できるようにしておく
- 転職者の受入れ、共同研究開発など、他社とのトラブルが起きやすい場面ごとに対応策を紹介 …前職での契約関係の確認、他社情報の分離保管など
<もしも情報漏えいが発生した時の対応>
- 情報漏えいの兆候をいち早く把握するための留意点
- 情報漏えいが確認された時の初動対応…社内調査、証拠保全