こんにちは。
東京商工会議所から送られてくる東商新聞に、以下のような話が載っていました。
「従業員を65歳まで雇用するように企業へ義務付ける改正高年齢者雇用安定法が、4月1日に施行された。 ・・・(中略)・・・ この話題を60歳前後の人に振ると反応は大きく二分される。
『おとなしくして、若い人に嫌われないようにしないと』
『元の部下に頭を下げて働くのは嫌だよ』」
前者は会社に残り、後者は新たな職場を探すか独立することになるだろうとのことです。弊所の調査補助求人にも、60代の方が良く応募されて来ます。
そして、この記事を書かれた長田 貴仁先生の記事をネットで検索すると、以下の二つが目に留まりました。興味深い内容です。
http://newsbiz.yahoo.co.jp/detail?a=20130411-00010001-biz_bj-nb
65歳雇用義務化、「若者vs.中高年」のワナ…“老益”活用でビジネス創出へ
「大人の事業」を考えた場合、トップやリーダーが若ければいいというものではない。「大人の味」を理解できる経験豊かな経営者が、若い人の行動力を借り、トップやリーダーを務めても間違いではない。「老害」と呼ばれる悪いカリスマ性を発揮しなければ、「老益」をもたらすことだろう。
65歳定年延長が現実のものとなってしまった今、凝り固まった「若者vs.中高年」のフレームで世代間対立に陥るより、この制度をどう生かすかを考えたほうが、前向きな対策になるのではないだろうか。
http://newsbiz.yahoo.co.jp/detail?a=20130326-00010002-biz_bj-nb
「うちにも(一流大学である)A大学の学生が入社試験を受けに来ました」
こうした言葉を口にして喜ぶ中小企業の経営者を目にする。しかし、単純に喜んでいいものだろうか。そこで、問いたい。
「なぜ、一流大学の学生が、あなたの会社の門を叩いたのでしょうか」
もちろん、その中には志高き青年がいることを否定しているわけではない。だが、「どこもとってくれなかったので中小企業でも」と考えているプライドだけが高い「でもしか」学生であるかもしれない。
確かに、60代の方の能力を活用することが必要でしょう。自分も70歳まで働くつもりです。
その一方で、60代の方が新たな職場で新たな仕事を覚えられるのかというと、疑問を感じ部分もあります。
特許庁の調査を請け負っているIPCCでも、60歳を応募の上限としています。
http://www.ipcc.or.jp/recruit/technique/faq.html#q2-2
採用困難な分野で経験のある人や優秀な方であれば、採用対象となります。
財団の実務は一人前になるのに3年程度を要すること等を勘案すると、ご着任時60歳までが限度と考えています。
PCやデータベースの操作が苦手な方、新しい技術を理解するのが得意でない方、英語の苦手な方が、60歳を過ぎてから調査業務を学ぶのは、なかなか困難と思います。そのため、弊所でも採用に結びつかない状況です。
シニアの方を活用することについて反対する方はいません。しかし、実際にどのような仕事をご担当頂くのかは難しい問題で、総論賛成、各論反対の状況ではないかと感じます。