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Channel: 知的財産と調査
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「3i研究会」特許情報担当者の新境地開く

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昨日の生かせ!知財ビジネスにINFOSTAの3i研究会が採り上げられています。


3i研究会とは、「特許や学術論文にとどまらず、ビジネス情報や各種ウェブ情報など多種多様な情報源および分析ツールを用いて、情報分析・活用スキルの獲得を目指す」研究会です。


記事の通り、特許以外の情報解析や、先行・競合する特許・技術調査や侵害可能性のある他社特許調査以外に、特許情報を活用することも必要でしょう。


しかし、3i研究会については、弊所の業務にマッチしないため、参加を見送りました。


情報の解析も重要な仕事とは思いますが、発明の内容を理解し、クレームや明細書を読んで権利範囲を判断する「通常の」調査のほうが、より高いスキルが必要です。

特許公報を読んで技術と権利内容を理解できるようになるまで、数年かかります。


一方で、「多数のデータベースを使い分けること」は、数ヶ月データベースを使えば、習得できるスキルです。

自分は10年以上調査業務を行っていますが、データベースの使い方が難しいと感じたことは、基本的にありません。検索技術も、毎日調査をしていれば、2年くらいで身に付けることができます。


知財のコンサルについても同様です。明細書が書けない、調査ができない、契約書を作れない方が、知財コンサルを行っても、単なる調整役、営業マンにしかなれないと思います。


昔から、特許業務は技術、法律、語学の世界と言われますが、この点は今も何ら変わっていません。重要なのは基礎を身に付けることではないでしょうか。


http://www.sankeibiz.jp/compliance/news/160805/cpd1608050500003-n1.htm 

特許情報や文献情報に関する企業担当者や専門家ら約700人を会員とする情報科学技術協会(INFOSTA)は、広範な情報の収集、分析、提案能力の研鑽(けんさん)を積む場として3年前に設立した「3i研究会」の第4期活動を25日から東京、30日から大阪でそれぞれスタートする。特許出願や研究開発の推進だけでなく、さまざまな組織の課題に対する意思決定の方向性を示唆できるような能力の養成を目指している。

 同研究会は特許情報担当者がこれまで行ってきた、先行・競合する特許・技術調査や侵害可能性のある他社特許調査などの能力向上を図るものではない。広範な情報解析能力をベースに、コンサルティング的な提案能力の習得までをイメージしている。同協会の時実象一会長は「特許情報だけでなく総合的な情報解析に3i研究会の一番の特徴がある。これから(の知財部門や特許情報担当者に)求められる能力である」と説明する。


データベース(DB)も特許や論文に加えて記事情報や企業情報、市場情報などのDBと解析ツールが研究会から提供される。参加者は自らが集めたウェブ情報や取材データも使うが、大半は「これだけ多くのDBを扱った経験はない」という。数人で構成される研究グループをテーマごとに形成し、11月から翌年7月にかけて試行錯誤しながら一つの提案(研究報告)にまとめる。


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