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Channel: 知的財産と調査
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情報管理「顧客ニーズに即した技術開発に資する情報解析手法」

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以下、情報管理2016年1月号に掲載された論文です。


パテントマップは、グラフを書くことに時間をかけているケースもあります。マップ作成に数十時間もかけることには、自分はどちらかというと否定的です。

ですが、この論文では様々な手法やツールを用いて、多面的な評価がなされています。


単にグラフを書いてプレゼンに使って終わりではなく、以下のように、コア技術候補の特定、顧客ニーズの推定、顧客ニーズに即した技術開発等に応用できれば、真に特許情報がビジネス・経営に役立つものとなると思います。


https://www.jstage.jst.go.jp/article/johokanri/58/10/58_745/_article/-char/ja/

近年,社外の技術やアイデアを社内に取り入れるオープンイノベーションを活用し,技術開発を行う企業が増えている。このような背景を受け,筆者らは2014年度「PAT-LIST研究会」活動において,顧客ニーズに即した技術開発を自社で行う(自前主義)か,他者と提携して行う(オープンイノベーション)か,どちらが得策かを検証する情報解析手法を開発した。本稿では消臭技術を対象として,商品情報・特許情報の活用による技術動向把握,アンケート情報と特許情報の比較による顧客ニーズの推定,技術補完が期待される提携先候補の探索を組み合わせた情報解析手法を紹介する。


2. 情報解析の観点

上述した目的に照らし,プロクター・アンド・ギャンブル社(以下P&G)の消臭技術を対象として,以下の観点で情報解析を行った。比較検討のため,競合の花王株式会社・ライオン株式会社をベンチマークに設定した。

1)香り・においを取り巻く市場変化

2)P&Gの技術開発スタイル

3)特許情報による3社(P&G,花王,ライオン)の位置付けの把握

4)独自分類付与・言語統制による消臭技術の動向把握

5)コア技術候補の特定

6)顧客ニーズの推定

7)顧客ニーズに即した技術開発


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