ゼンショー、吉野家、松屋が一時的に牛丼の値下げをすると報道がありました。
円安等で価格を引き上げた結果、来客が減り、売上げも減少したのが理由とのことです。
マクドナルドやラーメンの幸楽苑も、価格を引き上げましたが、苦戦しているそうです。
安価なファーストフードやラーメン屋には、私も行きますが、お客はそもそも商品やサービスの質にはあまり期待していないと思います。
入店してそこそこのものを、すぐに食べられ、値段も500円以下、というのが、このようなお店の来客ニーズでしょう。
記事では、吉野家が関西に限って、値下げを試みるとのことですが、実際には都内でもサイドメニュー等の割引券を配っており、既に値下げが行われています。
280円の中華そばを止めた幸楽苑は、200円の餃子無料券を配っています。
それだったら、最初から値上げしなければ良いのにと思ってしまいますが、マクドナルドにしろ、牛丼店にせよ、自らの強みがどこにあるのか、忘れてしまったのでしょうか。
http://toyokeizai.net/articles/-/85848
ゼンショーホールディングスが運営する牛丼チェーン「すき家」は、9月29日から10月8日までの期間限定で牛丼並盛の価格を350円(税込み・以下同)から60円値引きし290円で販売する。同社がこうした値引きキャンペーンを展開するのは、2013年12月以来のことだ。
もともと、今年4月に牛丼並盛の価格を291円から350円に引き上げたばかり。牛肉の増量などボリューム感を打ち出したが、価格改定に踏み切った背景には、牛肉価格や人件費の上昇が重なったことがある。
値上げで4月~8月までの既存店の客単価は11.1%上昇したものの、客数は10.8%のマイナスに。結果、既存店売上高は前年同期比で0.9%減となった。今回実施する期間限定の値引きで客数回復につなげ、10月中旬から投入する高単価の鍋メニューで、さらなる売り上げの増加を図る狙いもありそうだ。
吉野家は10月1日から1週間だけ、380円の牛丼並盛を300円にする。期間限定の値引きですき家と同じように見えるが、実際はそうでもない。
決定的な違いはキャンペーンの規模にある。すき家の場合、値引きは全国1960店(沖縄県除く)で行う。一方、吉野家の値引きは西日本地区にある店舗だけ。その店舗数は235店と、全体(約1200店)の2割程度だ。
なぜ、こんな話をを取り上げたかというと、知財のビジネスにも、自らのサービスに対する価格をどのように設定するかという問題があるためです。
特許翻訳では、非常に廉価なサービスがある一方、価格は高めでも高品質を売りにする会社もあります。
特許調査でも同じです。弊所はどちらかというと、無効資料調査や侵害予防調査といった、1件の単価が数十万円の調査が中心です。
しかし、中小企業さんの中には、予算は限られているが、これから販売する商品に関する、特許、意匠、商標等を調査したいというニーズがあります。
そして、事務所の規模を大きくすれば、価格が高くない仕事も受任してゆく必要が出てきます。
その時に、中小企業向けサービスをどのような内容にすれば、リーズナブルな費用で提供できるのか、引き続き考えてゆきたいと思っています。