おはようございます。
東洋経済オンラインに、「エルピーダvsルネサス、日の丸半導体の明暗」という記事が載っています。
当初はエルピーダは「倒産」、ルネサスは「存続」とのことでしたが、実質は逆であるという記事です。
ただし、旧エルピーダは社員を一人も切らなかったとのことですが、自発的に退職した方はいます。それに、会社がほぼそのまま存続できたのは、債権者の多大な負担によるものであって、胸を張れる話ではありません。
坂本氏はカリスマ社長などと言われましたが、実際は自分(自社)の都合しか考えず、大言壮語な方という印象もあります。
http://toyokeizai.net/articles/-/16755
エルピーダの会社更生手続き申立代理人を務める小林信明弁護士は、「倒産手続きを経ないことがいちばんよいが、企業が解体するような状況に陥る前に債権の申し立てを決断することが重要。エルピーダはぎりぎりの状況で会社更生法を選んだが、決断が遅れたら企業存続も怪しかったかもしれない。坂本前社長が勇気を持って決断したことで、雇用が維持され、社名は変わっても企業体として日本で生き残ることができた」と評価する。
坂本前社長は「できることなら更生法は選びたくなかったし、従業員にも債権者にも多くの人に迷惑をかけた。この1年半、家族を含む皆から冷たい目で見られて、つらい思いをした。でも銀行から資金を入れて会社を生かさず殺さずの状態にして、大幅なリストラを行うことは正しくないと思っていた」と振り返る。
すでにルネサスは2011年3月末に1487人、12年10月末には7446人の国内社員リストラを実施済み。今年に入ってからも、スマホ向け半導体からの撤退を決めたほか、国内の3工場を売却している。9月末までには3000人規模の早期退職を実施する予定だ。
さらには稼働率低下に苦しむ主力工場の鶴岡工場(山形県)も、売却交渉がまとまらず、閉鎖する方向で調整が進んでいる。鶴岡工場は世界有数の優れた技術力を持つが、閉鎖後にその技術は他工場へ引き継がれるのだろうか。
日の丸を捨てたエルピーダと、日の丸を背負うルネサス――。
株主や債権者、従業員などあらゆる側面から判断して、どちらが正しいのかはわからない。だが、日本の電機業界の再編を考えるうえでは、興味深い2つのケースであることは間違いない。
なお、ルネサスの鶴岡工場閉鎖については、ダイヤモンドオンラインに以下の記事が載っています。
Wii Uの売れ行き不振が閉鎖につながったとのことです。
http://dw.diamond.ne.jp/articles/-/6435
1センチ四方ほどの小さな“石”で任天堂を転ばせるかもしれないー—。
経営再建中の半導体大手、ルネサスエレクトロニクスが2日、山形県鶴岡市の鶴岡工場の閉鎖を決めたことで、任天堂が頭を抱えている。任天堂の最新ゲーム機「Wii U」の事業計画が覆されかねないためだ。
なぜ、鶴岡工場の閉鎖が任天堂の痛手になるのか。それはWii Uの“命の石“ともいえる半導体を製造しているからだ。