こんばんは。Kindle版書籍を紹介します。
BRICsの知財に関する電子書籍で、非常にタイムリーな内容と思います。
BRICs市場の攻略と二重構造をなす世界の知財市場 - ハイテク企業に求められるBRICs市場.../ぽから
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- 創知・情報化時代には、「創知」に対する報奨制度として知的財産制度の拡充が必要だ。ところが、情報化、グローバル化のお進展で、特許情報は保護すべき「創知」を新興国に知らしめるたもののもになっているという性格もある。このことは、しばしば、グローバル経済はその中に知財に関しての二重性をもっているといわれるが、「権利」を巡っての対立と考えるだけでは十分ではないことを示している。新興国が「情報開示」を利用してキャッチアップを促進しているという先進国と新興国の間のダイナミックスに思いを致さなければならないのだ。
- 中国は、ある意味で権利を無視することで、キャッチアップの効率を追求してきた。その点を考えると中国の「知財問題」を考える時には、いわゆる知財専門家の枠組みを超えた発想が必要になる。たとえば、富士化水工業のケースを単なる法文解釈でしてはならないのだ。社会の中に埋め込まれている「権利」を無視するための政治的、社会的、歴史的な性格を持つ要素が取り出し、それへの法的な対処が求められることになる。
- さらに言えばグローバル空間には、科学が遂行される公共空間もあれば、人類共通の敵と戦わなければならない公共空間を含む。知財の二重性は多面的にとらえられ、柔軟な対応をすることが求められている。原点に立ち返って知財制度の成り立ちを再検討すべきときだ。